先日のブログで、
「私にとって視覚支援はあまり意味がなかった」
と書いた。

さてとあるブログを見てもう1つ思いのほか今一つピンと来なかった療育法があった。
それが今回取り上げる「構造化」である。





◇ 構造化 とは?

  手順を紙やホワイトボードなどに書き見える所に貼ったりなど「マニュアル化」する方法のこと。手順だけでなく生活目標・生活していく上でのルールを書く場合も。学校や自立支援施設だと、手順を書いたものを守れた場合、シールを貼ったりごほうびをあげたりする。

  発達障害ー特に自閉症スペクトラムや広汎性発達症、アスペルガー症候群の人によく使われる支援方法の1つ。


構造化だとイマイチ想像が掴めないと思うのでここでは構造化を更に分かりやすく表現する言葉「見える化」「マニュアル化」の言葉を使う。

「TEACCH」や「ティーチプログラム」で検索すると構造化のプロが書いた色々な文献が出てくるので詳細はそちらを参考にして頂きたい。









◇ 私がいわゆる「見える化」「マニュアル化」の支援を受けた場合

  私は知的障害こそないものの発達特性自体は「重度」なので成人後も療育を受けていた。
前述の視覚支援と共に「見える化」「マニュアル化」の訓練を専門機関で受けていた。その内容が、

『行動目標を立て、帰宅時精神障害者向け自立支援施設の人と目標が達成できたか振り返る。できた場合は◎、普通の場合は○、できなかった場合は×。
月1の専門機関の相談日に専門相談員から毎月評価を受ける』

というもの。全部◎にならなければ次の行動目標に進めず、行動目標をすべて到達しないと就職活動すらできない。






ただその内容がとてもシビアなものだった。

当時私は、精神疾患の診断名が10個以上ついており、精神薬から来る幻聴幻覚妄想サトラレ症状(いわゆる三次障害)があった。働くことはもちろん、日常生活もままならず1日寝てる日もあった。

対人関係の行動目標もあり、守れない場合はメール・インターネットでの交流自体禁止させられた。当時はさまざまな病気の症状があったため外出すらままならなかったのでSNSが唯一他人との交流場だった。なのでSNSの使用自体禁止させられることは即ち家族や主治医、専門機関の相談員しか関わる人がいない事になる。
何より支援機関に許可を取らないと1人で自宅からの外出すら許されなかった(私は精神科入院経験はないのですべて自宅での出来事)。





確かに見える化、マニュアル化、構造化は正しく使えば有用だと思う。
実際、私はスマートフォンに変えてから、スケジュールアプリ、リマインダー、メモ帳アプリを駆使している。
学習障害の人にスマホやタブレットがいいと聞くけど、自閉症スペクトラムの人もアプリを使いこなせればぐっと生きやすくなる人がたくさんいるはず。


でも少なくとも専門機関での「見える化」「マニュアル化」は私にとって役に立たなかった所か大きなマイナスになってしまった。
実際、前述の
全部◎にならなければ次の行動目標に進めず、行動目標をすべて到達しないと就職活動すらできない。
と書いてあるが、ここで誤学習をしてしまい、対人恐怖もあった私はますます社会が怖くなった。専門機関に通ったことで私が得たものは社会に対する恨みだけだった。






























余談だが花風社社長も似たようなこと取り上げていた。

うちの地域は支援団体も多いし特別支援学校も多いし親の会も多いし発達障害向けサポート高校もあるけど、いざ蓋を開ければ↑のような話もかなり聞くなー…

私は支援に頼れそうにないのでこのブログを通じて「日々の生活の中での研究成果」を報告することで幸せな未来にむけた助力の場があることに大変嬉しく思うです。